第3回の指定難病検討委員会で示された医療費助成の基準では、現在治療中の大多数の患者が対象外になることが推測されます。そこで東京肝臓友の会の上部団体である日本肝臓病患者団体協議会の名前で、厚生労働省に宛てて2014年8月20日付で要望書を提出しました。

趣旨は以下のとおりです。

・自己免疫性肝炎(AIH)
患者は副腎皮質ステロイドでAST,ALT値を抑えられていても、副作用や合併症により様々な症状に悩まされ、経済的な負担も大きいです。病態が安定しない患者や、合併症・副作用などの困難を抱える患者が医療費助成を受けられるよう、認定基準を全面的に見直してください。

・原発性硬化性胆管炎(PSC)
症状に波があるので就業は困難を極め、経済的に厳しい状況にある患者が多くいます。繰り返す胆管炎や合併症があれば、生活はより不自由さを増します。疾患の特性を考慮し、ALPやγ-GTPなどの血液検査所見、胆管の画像診断所見についても項目に入れるなど、必要としている患者が医療費助成を受けられるよう認定基準を全面的に見直してください。

・原発性胆汁性肝硬変(PBC)
症候性かどうかを皮膚のかゆみの有無で区別するのは患者の混乱を招く怖れもあるため、無症候性でもALPやγ-GTPが異常値を示す場合は対象とするなど、患者の実態を勘案した認定基準にしてください。

以上