8月4日の第3回指定難病検討委員会を傍聴してきました。厚生労働省のHPで資料が公開されていますので詳細はそちらをご参照してください。(*1)
やっと、原発性胆汁性肝硬変(PBC)、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)ともに、難病指定されることになりました。
疾患ごとの重症度分類による 医療費助成の対象要件は下記の通りです。
◆原発性胆汁性肝硬変(PBC)
助成対象:2012年PBC診療ガイドラインにおける、症候性PBC(黄疸、皮膚のかゆみ、食道胃静脈瘤、腹水、肝性脳症などがある)
※PBCは現行の特定疾患であり、対象要件も現行のものと同じです。
◆自己免疫性肝炎(AIH)
2013年AIH診療ガイドラインの重症度判定における、中等症以上
(※中等症・・・AST、ALTが200 IU/l以上、またはビリルビンが5mg/dl以上)
◆原発性硬化性胆管炎(PSC)
助成対象:チャイルド・ピュー分類のBおよびC
PBCもAIHもPSCも難病に指定されたことで、全国の重症の患者さんが助成を受けられるようになり、とても良かったと思います。
まだ問題なのは、
- 薬でコントロールし数値を抑えている人は助成対象外だという事
- AIHとPSCの助成対象の基準が患者会で予想したものより重症だった事
だと思います。誰もが納得する客観的な基準を用いる必要があり、やはり軽症者が外されているのが残念ですが、引き続き患者会として活動を行っていきたいと思います。
また今まで特定疾患だった劇症肝炎は、肝移植をせず回復できた場合は長期の療養は必要ないことが多いため、難病から外れるとのことです。(重症急性膵炎も救命できれば回復するため、同様に外れます)
*1 疾病対策部会指定難病検討委員会審議会資料 |厚生労働省
*2 指定難病として検討する疾患(個票)のPBC・AIH・PSC部分だけ抜き出したもの