日本肝臓病患者団体協議会主催

日肝協「全国交流の集い・代表者会議」参加報告
-活動方針、予算など承認、新幹事を選出-

 NPO法人東京肝臓友の会も加入している肝臓病患者会の全国組織「日本肝臓病患者団体協議会」(略称、日肝協)の第23回「全国交流の集い・代表者会議」が10月12日、13日の二日間、兵庫県の明石市で開催されました。北は秋田から南は福岡まで、30患者会の代表110余名が参加し、熱心な討議と経験交流、懇親が行われました。東京からは墨田肝友会をはじめ小金井、日野の患者会、理事会代表5名を含めて11名が参加しました。また、東京肝臓友の会に直接加盟している関西に在住の会員が分科会に数名参加していました。

日肝協「全国交流の集い・代表者会議」

<一日目>
 代表者会議は12日の午後1時から開会され、全国から参加した100余名の代表が集まって開会式を行いました。まず、主催者を代表して渡辺孝代表が挨拶し、重要な時期に開催される大会が実りあるものになるよう呼びかけ、この1年、肝炎で亡くなられた全国の仲間に黙祷を捧げました。来賓として日本肝臓学会から兵庫医科大の西口修平先生、兵庫県を代表して県疾病対策課長、味木和喜子氏が歓迎の挨拶をされました。各政党(自民党、公明党、民主党、維新の会、共産党)からは地元選出の国会議員が挨拶し、超党派で肝炎対策を進める決意が表明されました。薬害肝炎訴訟の大阪弁護団長、山西美明先生、薬害肝炎訴訟大阪の原告、武田せい子さん、全国B型肝炎訴訟原告団長、田中義信さんが連帯の挨拶をしました。厚生労働省や日本難病・疾病団体協議会などからメッセージが届き披露されました。
 開会式の後、午後2時半から三つの分科会に分かれ討論しました。第1分科会は国や県の「肝炎対策」について現状、問題点、今後の展望など意見交換が行われ、第2分科会は「患者会の運営について」で患者会の抱える問題や悩み、今後の患者会の在り方などについて経験交流、意見交換が行われました。第3分科会は初めての経験で「AIH.PBC.PSCの治療について」のテーマで専門医を交えて講演、質疑が行われました。分科会を設置するに当たり、前もってテーマごとに各患者会からアンケートを取り、資料として提供されたこともあり、各分科会とも内容を深めた討論ができました。
 午後6時半からは交流の集い、懇親会が開かれ、夕食を食べながら各県の代表の自己紹介などが披露され和やかに懇談しました。最後に全員で復興ソング「花は咲く」の大合唱を行いました。

<二日目>
 午前9時から「代表者会議」が開かれ、まず幹事会を代表して開会の挨拶を赤塚代表幹事が行い、活動報告、活動方針、決算、予算の報告提案、会計監査報告(代理)などが行われました。会議は「議案書」に基づく活動報告、活動方針の討議、当日配布された「決算書」に基づく決算、予算の審議があり、意見や質問がありましたが全会一致で承認されました。その後、新幹事候補が提案され、幹事18名、会計監査2名の留任が承認されました。
 肝臓病患者会運動をめぐる状況は今、大きく変化しています。会員の高齢化、重篤化が進み、一方でC型肝炎の治療薬が次々に開発されてほぼ完治する時代になってきています。今後の患者会運動が正念場を迎え、大転換が必要な状況になろうとしています。そのような状況にふさわしい日肝協の在り方を検討する「在り方委員会」を設置して検討することになりました。
 午前11時半からは最後の締めくくりの会議「全体集会」が開かれ、分科会の報告、兵庫アピールの採択、次回開催県の栃木の紹介などがあり日程は予定通りすべて終了しました。その後、午後1時半からは地元主催の医療講演会が開かれ、約200人の参加で最新のB型、C型肝炎の治療について関西労災病院の林紀夫先生の講演を聞きました。

(理事長 赤塚)